C.アバドのメンデルスゾーン

メンデルスゾーンが、ライプチヒ通りの家に住んでいた時代に書いた『真夏の夜の夢』序曲は、(確か)高校3年生の時に出会って以来、昔も今も私の大好きな音楽です。特に躍動的な主部に入ってからは、何度聴いても魅了されます。クラリネット(2度目はフルート)のメロディーに誘われて流れる、あのとろけるような第2主題。十分にロマンチックでありながら、少しも厚ぼったくない。同じメロディーメーカーのモーツァルトともシューベルトとも違う、清澄な味わい。16歳にしてこの早熟な音楽を書いたことには、いまさらながら驚かされます。
名盤といわれる録音はたくさんあるのでしょうが、このライプチヒ通りからほど近いフィルハーモニーで録音された演奏を挙げたいと思います。アバド指揮ベルリン・フィルによる1995年のジルベスターコンサートのライブ録音。これは自分が浪人生をやっていた当時、テレビの生中継を観たので、よく覚えています。今年久々に再発売され、懐かしい思いで聴きました。
アバドの指揮するメンデルスゾーンはとてもいいですね。私が実演で接したのは2002年の交響曲第2番『賛歌』ぐらいですが、それも素晴らしかった。このマエストロの音楽的な品の高さが、メンデルスゾーンの音楽を相思相愛の関係で結びつけるのだと思います。このCDのカップリングの交響曲『イタリア』も豊かな歌に溢れています。
アバドの後任のラトルは、対照的にメンデルスゾーンはまったくといっていいほど振らないのではないでしょうか(ヴァイオリン協奏曲の伴奏ぐらいはあるのかもしれませんが)。逆にメンデルスゾーンを振る印象の薄いドイツ人指揮者のC.ティーレマンは、何度かその演奏を耳にしており、特に2002年にベルリン・フィルを指揮した交響曲第5番『宗教改革』は、全ての声部が有機的に絡み合った非常な名演でした。

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2 Responses

  1. CORCOVADO
    CORCOVADO at · Reply

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    こんにちは。
    あまりコメント出来ていませんが、いつも楽しく読ませて頂いています。
    私もアバドの指揮、特にベルリン・フィルを振っているのは大好きです。
    是非このCDは聴いてみようと思います。

  2. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    CORCOVADOさん
    コメントありがとうございます。
    私がベルリンに来たのは2000年なのですが、アバド&ベルリン・フィルの最後の2シーズンをじっくり接せられたことは、私の音楽的財産になっているような気がします。もちろん、その後の客演での演奏も素晴らしいのですが。

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