イングランド戦直後のツォー駅前とヴァルトビューネ

昨日のドイツ対イングランド戦終了直後、ツォー駅の地下鉄U9のホームから地上に上がって行くと、もうすっかり始まっていました。あちこちからけたたましい叫び声が聞こえてきます。
この天気、しかも宿命イングランド相手の圧勝とあっては、気分が高まるのもまあ無理はないのでしょうね。
このクーダム周辺やプレンツラウアー・ベルクのシェーンハウザー・アレーなどで、車やバス、トラムなどがしばらく麻痺状態になったそうです。
建設中のツォーフェンスターの壁には、怪我でワールドカップをふいにしたミヒャエル・バラックを起用した広告がでかでかと。なんとも意味深な表情。そのバラックも、昨日の試合後、ナショナルチームに向けて祝福のビデオメッセージを送っていました。
その後、ツォー駅からシュパンダウ行きのSバーンに乗って、約20分。
毎年この時期の恒例、ヴァルトビューネでのベルリン・フィルのコンサートを聴いてきました。開演40分前に会場に着いたものの、2人分の席を探すのに苦労しました。昨年は珍しく雨の中のコンサートでしたが、この日曜は雲ひとつない快晴。ここでも皆さん上機嫌。「Nacht der Liebe(愛の夜)」と題した今年のコンサートは、主役のソプラノ、ルネ・フレミングが、ドヴォルザーク、スメタナ、プッチーニなどの美しいアリアを歌い上げました。特にシュトラウスの「カプリッチョ」の終幕とコルンゴルトの「死の都」からの歌は素敵でした(もう少し有名曲を入れてもよかったのではとも思ったりしましたが)。逆に、ワーグナーの「リエンツィ」序曲や、チャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」などのオーケストラ曲では、指揮者(イオン・マリン)の恣意的なテンポの動かし方がかなり気になってしまいました。
とはいえ、やはり楽しいヴァルトビューネのコンサート。最後にお決まりのアンコール「ベルリンの風」が終わると、どこからか「ぶお〜」という最近テレビでよく耳にする音が聞こえてきます。「あれ?」と思って双眼鏡で舞台の方に目をこらすと、ベルリン・フィルの金管奏者たちが、一斉にブブゼラを吹いていたのでした(笑)。



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10 Responses

  1. Nemuko
    Nemuko at · Reply

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    ヴァルトビューネ、RBBで中継していたので見ていたのですが、私もロミジュリのテンポはすごーく気になりました。
    ブブセラ、4番ホルンの英国出身の人、一人だけイギリス柄(他はドイツ柄)で吹いていたの見えました?

  2. みづ
    みづ at · Reply

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    おおー、昨日はこんな感じだったんですね。私は外に出なかったんですが…。今度勝ったら、街の様子を観察してみよう…。

    ヴァルトビューネの観客の方々も、W杯のことを話題にしていましたか?
    私が前に住んでいた英国は階級社会で、「サッカーは労働者階級の人のもの、クラシックコンサートは中産階級の人のもの」という区分があったので、ドイツはどうなのかなー、と。

    と言っても、階級社会の英国でもW杯くらいの大イベントになると、みんなで楽しむんですけど。
    あと、プロムス(BBC主催のクラシックの無料野外コンサート)など、国民みんなにハイ・カルチャーを楽しんでもらおう、という気風はありましたね。

  3. you
    you at · Reply

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    ご無沙汰してます!

    ベルリンフィルの金管奏者のブブゼラ、いい音がしそうですね!
    ちょっと聴いてみたいかも(笑)。

  4. のりあき
    のりあき at · Reply

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    いいなぁ、イングランド戦をベルリンで観れるなんて。
    懐かしい!
    まあこっちでも楽しんでましたけどね。

  5. seedsbook
    seedsbook at · Reply

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    こんにちは。
    ベルリンのWM応援パーティーはにぎやかそうですね。
    普段興味のない私も最近毎日試合を追っています。
    地価じかベルリン方面に出かけるので、色々参考にさせていただこうとサイト拝見しております。
    大変参考になります、ありがとうございます。

  6. なつかしい!
    なつかしい! at · Reply

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    ヴァルトビューネのことは、このブログで初めて知り、ぜひ一度は体験したいと、昨年一人でベルリンへ。あの日は、後半、土砂降りのうえホカロンが役立つくらいの寒さでした。ベルリンっ子たちが楽しみにしているお祭りといった感じがよくわかりました。おそらくもう行くことはないでしょう。いい思い出になりました。

  7. キートス
    キートス at · Reply

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    Waldbuehneのコンサートは実にうらやましいです。娘を連れて行ってあげたかったのですね。しかしテーマは"Nacht der Liebe"でしたよね?"Nach der Liebe"だとかなり別の意味になってしまいます;-)

  8. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    Nemukoさん
    >私もロミジュリのテンポはすごーく気になりました。
    ですよねー。心なしかオケも演奏しにくいように見え、ロメジュリで木管がまるまる落ちている箇所もあって、びっくりしました。

    >4番ホルンの英国出身の人、一人だけイギリス柄
    遠くからかすかに旗が見えましたが、そういうことだったのですね。

    みづさん
    >サッカーは労働者階級の人のもの、
    イギリスほどではないにしても、ドイツでもそういう見方はあるように思います。ドイツにもサッカーなど見ないという人々は確実にいますし。村上龍が言っていましたが、特に南米の選手には学校もろくに出ていない人が結構いるそうですし、あのマラドーナにしても貧しい生まれですよね。逆に言えば、貧しくてもボールか缶さえあればできるスポーツだからこそ、ここまで世界中に広まったと言えるのでしょう。

  9. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    youさん
    ご無沙汰しています。知人のブログで、こんなのがあると教えてもらいました。傑作です!

    のりあきさん
    お久しぶりです。アフリカで今回のワールドカップを観戦というのも貴重な経験ですね。またそちらの様子教えてください。

    seedsbookさん
    こんにちは。今日はいよいよアルゼンチン戦なので、ベルリンでの熱狂も頂点に達するかもしれません。ベルリン滞在、楽しんでください。

  10. berlinHbf
    berlinHbf at · Reply

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    なつかしい!さん
    >このブログで初めて知り、ぜひ一度は体験したいと、
    >昨年一人でベルリンへ。
    そうだったのですか!昨年のヴァルトビューネは、珍しく雨が振り、肌寒かったですよね。そういう中で聞く「春の祭典」は、また趣があったのも確かですが。機会があったら、またぜひいらしてください。

    キートスさん
    >"Nach der Liebe"だとかなり別の意味になってしまいます;-)
    お恥ずかしい!早速訂正しました^^;。ありがとうございました。今日のアルゼンチン戦、楽しみですね。

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